Aflac innovation Lab

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2019.06.28

デジタルディスラプションを乗り越えるカギは“データドリブン”。
アフラックにおける、AIを活用したビッグデータ分析

テクノロジーの普及にともない、多くの企業がデジタルデバイスを通じて顧客との接点を持つようになり、そこからさまざまな情報を収集・利活用している。最近では、各個人に最適化(パーソナライズ)したサービスを提供することも可能となってきている。データの収集・利活用の技術が成熟する中、大量の流通データをレバレッジした新しいサービスの創造が企業に求められている。

アフラックでは顧客接点の強化をめざし、データ分析基盤の構築やAIによるデータ分析を行っている。データ分析の責任者であるデジタルイノベーション推進部の棚橋に話を聞いた。

PROFILE

デジタルイノベーション推進部 棚橋健児

損保系システム会社を経て、アフラックに入社。オープン系システム開発、成長戦略推進部、新契約プロジェクト等を経て、2017年よりデジタルイノベーション推進部の立ち上げに携わる。2018年から同部課長として社内外・多国籍から成るチームを率いてAIを活用したビッグデータ分析に従事。

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「アフラックの既存データをフルにレバレッジし、『“生きるための保険”の価値最大化』と『保険の枠を超えた価値創造』を実現することが我々の使命です」と棚橋は語る。
お客様からいただいている2400万件の契約データをサービス向上等のために有効活用するには、エクセルでのクロス集計では扱える情報量に限界があり、AIを活用したビッグデータ分析への挑戦を決断した。

「当初アフラックでは、データを分析する基盤が整備されておらず、分析を行う人財も不足していたため、2018年1月からデータ分析基盤の構築に着手し、データサイエンティストチームを立ち上げました。現在は社内のデータに限らず、社外の2nd/3rdパーティーのデータも組み合わせて、新たなインサイトを生み出す50以上のユースケースを計画しており、一部のユースケースは既に実用化されています」。(棚橋)

アフラックには、お客様の属性情報やご契約情報等2000項目以上のデータがあり、それらの社内データを政府統計や地理情報などの社外データと組み合わせ、AIで分析(主にPythonで勾配ブースディングやランダムフォレストにてモデル構築)している。

「データ分析は自部門だけで遂行できるものではなく、さまざまな部署との連携や協働が必須です。ビジネス部門がオーナーシップをとりつつ、関連部門とデータサイエンティストが一体となって分析・打ち手の検討を進めています」。(棚橋)

データ分析は“CRISP-DM”(CRoss-Industry Standard Process for Data Mining)というプロセスに倣って進めている。このプロセスでは相互に矢印が引かれていたり、全体を囲う形で矢印を引いていることからもわかる通り、ウォーターフォールのような一方通行のプロセスではなく、必要に応じて適宜行ったり来たりを繰り返しながら分析の精度を高める。

CRISP-DMCRISP-DM

「まずはビジネスが置かれている状況を把握し、その上で活用できるデータを理解します。次に分析可能な状態のデータを準備します。準備したデータをAIに学習させ、分析モデルを作成します。分析結果がビジネス課題の解決に有効かどうかの評価(検証)を繰り返しながら、分析モデルの精度を向上させます。ビジネス部門と協業して、分析モデルを用いた、ビジネス上の打ち手を検討・実行します。このプロセスを何度も繰り返します」。(棚橋)

AIを本格的に活用し始めてから1年、データ分析の効果が全社に注目され始めている。

「社内の様々な部署から、AIによるデータ分析の依頼が数多く寄せられており、データ分析に対する関心の高さを強く感じています。イノベーションの創出に向けて様々な取り組みが進んでいますが、AIによるデータ分析により、それらの取り組みを更に強化することをめざしています」。(棚橋)

データを通じてアフラックを変えようとする挑戦者たちが、Aflac Innovation Labに集結している。

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