A. IoTによってあらゆるものがインターネットに繋がる社会になり、ネットワーク経由で膨大な量の情報を入手できるようになりました。ビックデータを正しく分析し、データ活用することで、社会が抱える課題や顧客が求める真のニーズの可視化ができれば、サービスを提供する側と受ける側で互いに幸せになれるようなソリューションを見つけ出す貢献ができると思ったからです。
Q. 前職ではデータサイエンティストとしてどのような業務をされていましたか。
A. アフラックに入社する直前までは海外の大学の研究室に所属し、民間銀行との共同研究で、不正検知を分析していました。不正アクセスがどのようなタイミングで発生するのかのパターン分析など、様々な機械学習のアルゴリズムを用いて実装比較していました。不正アクセスの特徴や傾向を見つけ出し、いかに未然に防ぐかということが課題で、全体傾向の中で異常値に着目していました。
Q. どんなところにアフラックの魅力を感じ、転職先に選ばれましたか。
A. 医療技術の発展や高齢化に伴い、保険の需要は今後もあるとは思いますが、求められるサービスや商品価値は社会の流れで変化していくと感じています。アフラックは、「『生きる』を創る。」というブランドプロミスを掲げ、自社サービスにおいて、一人ひとりのお客様の目的に寄り添ったサービス提供を目指していることに強い魅力を感じました。
Q. アフラックのデータサイエンティストとして業務をする中で、意識している点はありますか。
A. アフラックでは、上司のデータドリブン思考への理解が大きく、顧客にとってより良いサービス提供に向けたデータ分析を実施しているため、お客様への貢献度が高いと実感しています。そのため、常に意識しているのは、お客様第一主義で考え、お客様一人ひとりがどのようなサポートを求めているのかを分析すること、そして分析結果をどのように最良の顧客体験として提供していくかということです。同時に、分析するデータは、お客様からお預かりしている大切な情報なので慎重に、常に緊張感を持って取り組んでいます。
A. 私が主に担当している分析は、アウトバンドコール履歴やコールセンターの受電履歴です。アフラックでは以前から、新しい商品をお電話でご案内するケースがありますが、どんなに良いサービスの提案であっても、お客様にとってご都合の悪いタイミングでコンタクトをとってしまうと、その価値のご理解が難しくなってしまうことがあります。だからこそ、どのタイミングであればお客様にとってご都合のよい時間帯かを予測することにより、お客様の正しい理解に繋がります。私はその予測モデルを作っています。
モデルの構築にあたっては、過去のアウトバウンドコールでお客様とお話できた時間帯、アフラックのコールセンターへお問い合わせいただいた時間帯など、過去数年分の入電・架電履歴から分析を行います。また、それぞれの時間帯でお話できたお客様が、どのような特徴の方々なのかを年齢や性別などの基本的な情報や、お客様の生活リズムに関連のありそうな特徴から分析することにより、最も好ましいと思われる時間帯を予測しています。
今回のモデル構築を含め、データ分析は自部門だけで遂行できるものではなく、さまざまな部門との連携や協働が必須です。お客様とのインターフェイスにあるビジネス部門ともお客様の声を共有し、個々のお客様にとってベストなサービスを提供していけるよう、最善を尽くしていきたいです。
Q. データサイエンティストとして働いていて良かったと思う瞬間はどのような時ですか。
A. ビジネス側からのニーズに基づき構築した予測モデルを活用した結果、利用効果があったと喜んでいただけたときです。先ほどお話しした時間帯予測モデルについても、お客様と対話する機会が増えたという高評価をいただけました。
また、仕事柄直接お客様と関われる機会はありませんが、コールセンターにお問い合わせいただいたお客様の声をたくさん拝見することにより、アフラック社員としてお客様に献身的なサポートができているのか、どういったご要望やご不満を持たれているかを考える機会が多くあります。淡白なデータを扱って分析するデータサイエンティストにとって、こうしたお客様の気持ちを汲み取れる機会は滅多にないので、そういった視点をもとに、もう一度自分の行っている業務が本当にお客様にとって最善であるかを考える機会を得られることは幸運だと思っています。